たまり醤油のこだわり
先日お邪魔しました山川醸造様のレポート第二弾です。
前回は豆知識の投稿でしたので今回はたまり醤油の作り方とそのこだわりについて書いてみたいと思います。
たまり醤油が出来上がる期間
山川醸造のたまりは約2年間かけて木製の樽で熟成させながら作っていきます。
一般的な薄口醤油、濃口醤油は約半年間で出来上がる物が多く
それと比べるととても時間がかかり大変である事がわかります。
熟成期間は長ければ長いほどやはりまったりとした美味しい溜まりに仕上がります。今、山川醸造で出ている溜まりは4年熟成です。
これはおいしい!
しかしなぜ二年で出荷できる物が4年も寝かせているのか?
実は悲しい話ですが製造量より出荷数の方が少ないため寝かせているようです。
とい事は今が買い時という事になりますね!!
またこの溜まり醤油を使って喰快のオリジナル醤油を作っていきますので
お楽しみに。
溜まり醤油ができるまで
まず大豆を釜に入れて1時間半蒸しあげます。
蒸しあがった大豆をミンチ機に入れてミンチ状態にし(直径1センチ位)麹菌を吹き付けて麹室に移し発酵させます。
発酵後大きな木桶に入れるのですがこの時発酵した大豆は写真のように煙が出ている状態(下記)になります。視界が悪くなるくらいです。
しかし大きな木桶でした。一度の仕込みに20トンも入るようです。
木桶に綺麗に敷き詰めたら布をかぶせて大きな重り石を敷き詰めていきます。
そしてここに塩水を流し込みます。前回もお話ししましたが溜まり醤油は
ここでの塩水量が濃口醤油、薄口醤油と比べるとかなり少ないので
かなりドロドロとした状態です。5分仕込みとは大豆に対して半分の塩水量で
熟成させていく方法です。そして二年が経つと写真のように熟成が完了します。
そして木樽の下にある蛇口を開けると溜まり醤油が出てくるのですが皆さん、
いきなりジャー!って出てくるイメージですよね?
実はそうではなくて半年かけて全量の半分しか出てこないのです。
本当に時間がかかる事を実感いたしました。
まだまだ終わりません。残りの半量は中に残った味噌状の物を全て樽から取り出して、平らに伸ばしては布で挟み伸ばしては挟みして重ねていきます。
これを大きな機械で圧縮するとまた醤油が出てきます。
これを圧搾醤油と言います。
以上で溜まり醤油が出来上がるのですが期間にして絞り終えるまで2年半
とても時間がかかりますね。しかしいつもここの溜まり使わさせていただいて
いますが本当にまろやかで美味しいお醤油です。
用途などはまた追ってご紹介させていただきますね。
次回は溜まりの熟成期間での味の変わり方、山川醸造のこだわり、
原材料のレポートを書きたいと思います。
お醤油の知識は(第一回レポート)はこちらから。
https://izakaya-kukai.com/醤油の造り方と知識%E3%80%82/